マレーシアの言語事情|駐在3年、英語はどこまで通じたか

転勤(海外)

著者:ひまわり

こんな方にこの記事が役立ちます
・マレーシアへの赴任が決まり、現地で求められる言葉について知りたい方
・英語がどの程度通じるのか知りたい方
・マレー語や中国語を勉強すべきか悩んでいる方
・翻訳アプリ/ソフトの使いどころを知りたい方

海外生活を送る上で言葉の壁は無視できない点です。

マレーシアでは比較的英語が通じるとされているものの、公用語はマレー語です。また、マレー系や中華系、インド系などといった多民族で構成されており、様々な言語が使われています。

私自身は、英語を勉強していたものの、流暢とは言えず海外生活も初めてとなります。この状態で生活は大丈夫か、仕事は、学校は、病院はなどと考え出すとキリがありませんでした。

クアラルンプールで3年暮らしてみて、実際の状況は渡航前に想像していたものとは少し異なるものでした。英語はどこまで通じるのか、その他の言語(マレー語、中国語など)は習得する必要があるか、この記事では、実体験に基づきお伝えしたいと思います。

結論|英語が通じて欲しい場面ではほぼ通じた

マレーシア・クアラルンプールで暮らしていて、英語が通じない場面はそれなりにありました。ローカル色の強い飲食店、Grabやバスの運転手、地方に旅行したときなどです。ただ、そういう場面で困ったかというと、そうではありませんでした。

飲食店では、料理名だけ伝えられれば支障ないですし、Grabでは乗車時に目的地や名前だけ確認できれば問題ありません。英語が通じなくともほとんどの場面では、問題なく過ごせたなというのが実感です。

一方で、しっかりコミュニケーションを取る必要がある場面(仕事、学校、契約、病院など)では、ほぼ英語が通じました。通じなくても大丈夫な場面では通じないことがあり、絶対に通じないと困る場面ではほぼ通じた。これが、わが家の3年間の実感です。

もちろん保証はできませんし、事故等のトラブル対応となれば話は別です。それでも、「マレー語など、現地語ができないと困るのでは」という心配は、余りしなくともいいのではと思います。

英語が通じなかった場面

クアラルンプールではかなり通じる

KL市内では、モールやレストランなど多くの場所で英語が通じました。特に、日本人を含む外国人駐在員が利用するような(やや高めの)モール、レストラン、スーパーなどでは通じないことはほとんどありませんでした。

一方で、ローカル色の強い飲食店や、Grab・バスの運転手さんなどでは通じない場面も多かったです。なお、こういった飲食店では、外国人の利用は少なめですが、かなりコスパが良いところも多く、慣れてきたらどんどん開拓していきました。

地方では様相が変わる

はっきり違いを感じたのは、旅行で地方に行ったときです。お店などで英語が通じない方の割合が、明らかに高くなりました。

東海岸など、イスラム色が強いところでは、和食はもとより洋食の店も少なくなり、地元の飲食店では英語が通じないことが多かったです。(アラビア語の看板を見る場面も多くなりました。)また、ペナンなど中華系の方の割合が高い所もあれば(中国語の存在感が大きいです)、東マレーシアなど先住民族系の割合が高い所もあり、地方によって様相は大きく異なります。

この多様性を包摂している点がマレーシアの大きな魅力であると思いますが、言語の事情も地方によって大きく異なるため留意が必要です。

英語が通じなくて困ったか

ローカル色の強い飲食店やGrab、バスなどの交通機関では通じないことも多かったですが、これらの場所では交渉など、高度なやりとりをする訳ではないため、余り困ることはなかったです。注文時には、メニューを指差したり、Googleマップに掲載されている写真を見せたりすれば注文できます。また、余り使う機会はなかったですが、翻訳アプリでも代替できたかと思います。

また、Rovoというアプリを使って、マレーシアのローカルの方々が募集するスポーツのコミュニティにも参加したことがありますが、会話は通じなくともスポーツは楽しむことができ、余り不便はなかったです。

必要な場面では英語が通じる

一方、仕事、学校、各種契約(コンドミニアムや通信など)、病院といった、しっかりとした意思疎通が必要な場面では、基本英語が通じました

なお、病院に至っては、KLでは日本人スタッフによる対応など、日本語対応サービスのあるところも多く、言葉で不便することはほとんどありませんでした。(なお、歯科にも日本語の話せる歯科医師がおられます。(医療については、マレーシアの医療・病院事情|駐在3年・家族で利用したリアルをご参照ください)。

また、私は滞在中に盗難の被害に遭ったことがあり、警察にも行きましたが、警察署では英語で手続きができました。ただし、「スリ被害に遭って警察署に行ったら担当の警察官は英語が通じなかった」といった話も聞いたことがあり、必ず英語が通じるとは限らないようです。(なお、盗難の被害に遭った話について詳しくはマレーシアの治安と安全|駐在3年、スリ被害から学んだ備えをご参照ください。)

なお、これらの場面では、相手の話を理解することと自分の意見を伝えることについて正確性が必要になるため、それなりの英語力は要ります。直接の会話以外にも、WhatsAppを使ったテキストでのやり取りや翻訳ソフトを介する等の対応もできるかもしれませんが、やはり生活する上で一定の英語力は必要になるかと思います。

英語力にはとても寛容な社会

これはマレーシアに来て強く感じたことですが、英語力については非常に寛容な社会だと言えます

マレーシアの方々は、基本的に第一言語は、マレー語や中国語など、民族に由来する言語であり、英語は第一言語としてはいません。そのためか、英語力については、社会全体として非常に寛容だと感じました。実際に英語を得意でない方も多くいらっしゃいましたし、こちらが流暢でなくても、それで相手にされないということは一切ありませんでした。

英語の発音、聞き取りやすさには、人によって大きな差異がありました。ただ、わたし自身はアジアの方が話す英語に慣れているせいか、欧米の方の流暢な英語より、マレーシアの方の英語のほうが聞き取りやすいと感じました(人による差異が非常に大きいですが)。こちらは個人の感想ですが、そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。

英語力に多少自信がなくても、たどたどしくても、余り悲観的になる必要はないように思います。頑張って話せば一生懸命聞いてくる、そんな場面が多かったです。

翻訳アプリは情報収集時に活用

これまで記載したとおり、クアラルンプールで生活する上では、基本的には英語ができれば事足りるため、会話の場面で翻訳アプリ・ソフトを使ったことはありませんでした。

一方で、ネット検索のときには比較的多用しました。

というのも、マレーシアでは、報道や政府発表について、マレー語で発表されている情報のほうが圧倒的に多く速報性もあるからです。英語紙や英語サイトもあり、英語でも情報収集はできますが、マレー語でしか公表されていない情報も多々あります。(政府のHPでもマレー語サイトのみという省庁もあります。)

わたしはマレー語が分かりませんので、Google翻訳やDeepLといった翻訳サービスを多用しました。

ただし、精度は自分では判断できないため、情報の正確性を求めるものについては、ローカルのスタッフに翻訳を依頼しました。

マレー語は挨拶と数字だけ覚えた

マレー語について、習得しなくても生活に支障がなかったこともあり、本格的に学ぶことはしませんでしたが、挨拶と数字だけは覚えました。

挨拶では、一言話すだけでも場が和んだりしますし(外国人が「コンニチハ」という感覚に近いかもしれません。)数字については、英語が通じない飲食店にて、来店人数や注文数を伝えるのによく使いました。

もちろん、情報収集をしたり、コミュニケーションを円滑に進めるには、マレー語ができるに越したことはありません。ただ、私の場合は、英語自体も勉強中だったこともあり、マレー語の勉強は挨拶と数字のみとし、マレーシア滞在中の言語の勉強は英語に専念しました。

なお、中国語やその他の言語については最初から諦めており、特段勉強はしなかったです(一方、子供達は学校でマレー語や中国語を少し覚えていました。)。

子ども達の言葉の習得について

これまで言葉について大人が直面してきたことについて書いてきましたが、英語力ゼロでマレーシアに渡航した子供達には、子供達の苦労がありました。こちらについては、マレーシアのインター校に約3年間通わせた体験談|英語ゼロからの成長と費用のリアルをご参照ください。

まとめ|英語が広く通じる寛容な社会

マレーシアは英語が広く通じると聞いていましたが、そこはその通りであり、約3年間の滞在中、英語以外の言語ができなくて困ったという経験はほとんどありませんでした。

ただ、現地の方は皆が皆英語を得意としているかというと、そうではなく英語を苦手としておられる方もいらっしゃいましたし、通じない場面もありました

だからこそ、英語力については、寛容な社会であると感じましたし、こちらが流暢でなくても、一生懸命聞いてくれ、コミュニケーションをとってくれるそんなところだと感じました。

ただ、これらはKLでの経験であり、民族構成や文化など、地方ごとに異なり、多様性を有しているのがマレーシアの特徴となります。渡航される地域によっては、言語の事情も大きく変わってくるかと思いますので、渡航される予定の地域の特徴をよく調べると良いかと思います。

この記事が同じような境遇にある方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。

本記事はわが家の滞在当時(2022〜2025年)の個人の経験に基づく記録です。地域・時期等によっても事情は異なりますのでご留意ください。

タイトルとURLをコピーしました