著者:ひまわり
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こんな方にこの記事が役立ちます
・海外赴任からの帰任が決まり、何から手をつけるべきか知りたい方
・本帰国の際の引越し・荷物・車・銀行口座などの実務の流れを知りたい方
・帰国後の生活立ち上げについての見通しを持ちたい方
・現地銀行口座の残金の扱いについて知りたい方
海外赴任のときは、赴任前の準備期間も比較的あり、ネットにも赴任関係の情報があふれていました。でも「帰るとき」の情報は、驚くほど少ないです。
実際に帰任の手続を行ってみて実感したのは、本帰国は赴任と同じくらい、やることだらけということでした。しかも仕事も学校もいつも通り続き、夜は送別会で埋まっていきます。帰国日は決まっている中で、仕事・引継ぎ・退去・各種手続き・送別会を同時並行で進めていくのは本当に大変であり、まったく余裕のない帰国準備になりました。
この記事では、マレーシアから日本への本帰国の全体像を、わが家の実体験ベースで記録します。これから帰任を控えているご家庭にとって少しでも参考になれば幸いです。
※本記事は個人の体験に基づきます。各種手続きは勤務先等により異なりますので、必ずご自身でご確認ください。
本帰国のタイムライン|帰任は決まっても、帰任先は分からない
わが家の場合、帰任すること自体は異動の約4ヶ月前に伝えられました。その後、帰国後の勤務地が分かったのは本帰国日の約2ヶ月前でした。
この辺りのスケジュール感は会社によって異なるかと思いますが、本帰国が決まっても、どこに住むのか、子どもがどの学校に通うのかは直前まで分からないということもあるかと思います。転勤族にはあるあるかとは思いますが、できることを進めていくしかありません。
そして当然のことですが、帰国までの4ヶ月間、仕事・生活は止まりません。仕事は通常どおり進み、何なら引継資料の作成や残タスクの整理、挨拶回り、送別会が上乗せされ、より忙しくなります。子どもの学校も帰国の直前まで通い続け、こちらも最後の思い出づくりやお別れ会が追加されていつも以上に忙しくなります。気合いと根性で何とか乗り切りましたが、本当に大変でした。
本帰国でやることの全体像|タスクリスト
わが家が実際にこなしたタスクの一覧です。これから帰任される方は、To Doリスト作成のための参考にしていただければと幸いです。
引越し関係
- 退去通知(エージェントを通じてオーナーへ)
- 各種クリーニング(カーテン・マットレス・室内等:エージェントを通じて項目を確認)
- 公共サービスの解約・精算(電気・ガス・水道・下水・インターネット)
- 住居の引き渡し(退去検査・敷金返却)
- 引越し業者の選定(わが家は使わない選択をしました。後述します。)
- 荷物の選別(預け荷物・空輸便・船便・譲渡・廃棄)
- 荷造り・荷出し
- 日本の住居関係手続き
- 日本での荷受け
教育関係
- マレーシアの学校への退学届の提出(期限に注意!)
- 日本の学校への編入手続き・学用品の準備
- マレーシアでの習い事の解約
各種手続き関係
- 就労ビザのキャンセル
- 現地の銀行口座・クレジットカードの解約
- 日本への送金
- 海外赴任保険の解約
仕事関係
- 挨拶回り
- 引き継ぎ資料の作成
- 残務処理
その他
- 車の売却・譲渡
- 航空券の手配
- 一時滞在ホテルの手配(マレーシア・日本)
- お土産の購入
- 現金(リンギット)の換金
- 日本人会の退会
- 帰国届の提出
- 各種送別会への参加
- 転入手続き
なお、ホテルでの一時滞在の期間はわが家の場合、マレーシアでは住居の引き渡しから出国まで2泊、日本側は社宅入居前に4泊(うち2泊は実家に宿泊、2泊は社宅近くのホテルに滞在)しました。
※住まいの退去(クリーニング・検査・敷金返却)の詳細は、マレーシアのコンドミニアム暮らしのリアルに詳しく書きましたのでご参考にして下さい。

引越業者|わが家は使わず
本帰国の引越しというと国際引越し業者を使うのが一般的ですが、わが家は使いませんでした。
理由としては、コストを抑えたかったことと、日本での住まいが狭く余り荷物を持ち帰れないこともあり、段ボール数箱分のEMSと飛行機の預け荷物だけで事足りるだろうという目算があったからです。世帯での引っ越しとしては、かなり少ないほうだと思います。
もちろん、引越費用の補填について、会社ごとにルールは異なるかと思います。梱包から発送まで実費で支出する会社、概算費用を定額で支出する会社など様々かと思いますので、事情は各家庭によって異なるかと思います。
なお、業者を使う場合、マレーシアから日本への本帰国では、クラウンライン、日本通運(ニッポンエクスプレス)、ヤマトマレーシアなどの選択肢があります。

荷物の準備|段ボールの調達に苦労
ここで意外な苦労がありました。マレーシアでは段ボールを売っている場所がなかなか見つかりませんでした。日本では、ホームセンターで購入できるほかスーパーなどにも置いてあり、自由に持ち帰ることができますが、マレーシアでは中々ありません。モントキアラにあるMail Boxes Etc.にて段ボールの取り扱いがあり、そこで購入しましたが、意外なところでつまづきました。
また、荷造りにあたって意識したことですが、EMSについては、輸送中にどう扱われるか分からなかったことから、壊れ物は入れないようにしました。これは以前、大丈夫と思って厳重に梱包の上、日本から壊れ物を送ったことがありましたが、マレーシアで開封時に破損していた経験があり、その反省を踏まえてです。
不用品の廃棄|マレーシアでは困らない
不用品の処分を進め、大量の荷物を処分しましたが、ここは余り大変ではありませんでした。マレーシアではゴミ出しに曜日の決まりがなく、毎日時間を問わず何のゴミでも出せます。日本のような曜日の固定や粗大ゴミの手続き、家電リサイクルの回収予約はありません。(この辺りは制度上ゴミのリサイクルが余り進んでいないがためとなります。)荷物の処分で不便を感じることは全くありませんでした。(もちろん、使えるものは知人への譲渡を進めました。)
なお、「日本に持ち帰っておいたらよかったな」と思うものは特に思い当たらず、衣服等の生活に必要なものと帰国時に配る土産を中心に日本へ持ち帰りました。
車の売却|前任者から買い、後任者へ売る
駐在員が利用する車についてですが、①会社からの提供、②個人での購入、③レンタカー長期利用、④購入せずにGrabやスポットでのレンタカーの利用で対応、の4パターンにざっくり分かれるかと思います。
わが家は個人で購入ましたが、前任者から車を購入し、帰任時は後任者へ売却しました。前任・後任がいる駐在員では、この形は比較的よくあるパターンだと思います。
数値的な根拠がある訳ではありませんが、マレーシアでは中古車が日本ほど大きく値下がりしない印象です。それなりに距離を走った車でも値がつくと色々な方から聞きました(ただし、日本製のハイブリッド車など現地でメンテナンスがしにくい車は売りにくいかと思います。)。よって市中の業者への売却も選択肢になると思います。
余談ですが、短期間(数日〜1週間)だけ車が必要な場面では、TREVOというアプリで個人間カーシェアが利用できます。わが家もボルネオ島への旅行時など、自分の車が使えない場面で活用しました。
お金周りの手続き
銀行口座は帰国時は解約せず
わが家では、現地の銀行口座を帰国時には解約せず、帰国から半年を目処に解約しました。
理由は、帰国後も現地口座でお金の出入りが続くからです。具体的には、クレジットカードの残債の支払い、住居や学校のデポジットの返金、退去時に金額が未確定だった公共料金の精算など、これらがすべて片付くまで口座が必要でした。
すべての精算・デポジットの受け取りが整ったあと、事前に職場に提出していた解約申請書類を職場から提出してもらい解約しました。クレジットカードも、使う見込みがなくなったタイミングでオンラインで解約しました。
ちなみに本帰国後も解約せず、現地口座を残されているといった方のお話もお聞きします。ただ、わが家は使わない口座を持っていても意味がないと考え、解約することとしました。
現地口座の残金は、WISEで日本の口座へ
デポジットの返金などで現地口座に残ったお金は、WISEを使って日本に送金しました。
WISEは、オンラインで国際送金・支払い・資金の受け取りができるアカウントです。日本円・米ドル・マレーシアリンギを含む40種類の通貨を1つのアカウントで管理でき、手数料が低く、為替レートに手数料が上乗せされていないため、外貨を日本円に変えて送金する上では大変有用でした。

ビザ・行政関係手続き|パスポートが1週間手元にない
就労ビザのキャンセルは、会社を通じて行いました(雇用主が行う手続きとなります)。手続きには1週間程度かかりましたが、その間パスポートの原本を預けるため、パスポートが手元にない状態になりました。この期間は、パスポートが必要な手続きができないので留意が必要です。
また、帰国・転出届は、帰国時にオンラインで提出しました。
住まいと学校|2ヶ月前に勤務地判明での対応
前述のとおり、帰国後の勤務地が分かったのは約2ヶ月前。日本にいればそこから内見して住居を選ぶこともできたと思いますが、マレーシア在住だったことであり、自分で選ぶことはせず社宅に入ることとしました。
学校は、社宅を学区とする公立の小学校に連絡し、編入手続きを進めました。
インター校の退学届は期限に注意
マレーシア側の学校の退学手続きですが、わが家のケースでは、実際に退学するタームが始まる前までに、書面での通知が必要でした。
学校の友達の親御さんで、期限を過ぎてから通知したらデポジットが返ってこなかった、といった話を聞いたこともあり、帰国が決まった時点で早めに動きました。学校に連絡を入れたところ、退学とデポジット返却に必要な手続きを案内いただき、それに従って手続き(退学届・デポジット返還請求書等の提出)をしました。
日本の公立の小学校への編入手続き
日本の小学校への編入手続きは非常にシンプルであり、学校に連絡を入れた上で、転入時に役所から交付される就学通知書を提出するだけでした。海外の学校からの編入でしたが、インター校の成績証明書や在学証明書など、特別な書類の提出は特段求められませんでした。
もちろん編入する学校によって異なるかと思いますが、我が家が体験した公立小学校への転入手続き自体はかなりシンプルでした。
日本の学校への編入については、手続き自体は大変さはないものの、その後の子どもたちの適応については、色々と苦労がありました。そのことはインター校から日本の公立校に転校して分かったこと|帰国子女の親が経験した現実と対策に詳しく書きました。
帰国後の生活立ち上げ|1ヶ月かかった
帰国してからは、日本での生活の立ち上げが本格的に始まります。
社宅には家具・家電が何もありませんでした。また、マレーシアに渡航する際に当時持っていたものはほとんど処分していました。そこでまずは最低限住むのに必要となるカーテン、布団、服(マレーシアで使っていた夏物以外は不足していました)を購入することから始めました。
それから洗濯機、冷蔵庫、ガス台、テーブル・椅子、エアコンなどの家具・家電の購入、マレーシアから持ち帰った荷物の整理、学用品の準備、そして新しい職場での仕事の開始、これらが一気に押し寄せ並行して対応しました(バタバタでした。)。
これらの生活の立ち上げ作業が落ち着いたと感じるまで、約1ヶ月かかりました。その後、ようやく子どもの習い事の検討や英語維持のためのオンライン英会話の検討を始めて、徐々に仕事・生活・習い事などのリズムが整ってきました。

まとめ|本帰国は赴任と同じくらい大変
本帰国を経て感じましたが、本帰国は赴任と同じくらい大変でした。
個人の経験ですが、赴任時は赴任前の準備期間があったりその間の会社からのサポートなどもありましたが、帰任時はサポートが薄く、そして情報もなぜか少なく、帰国日が決まっている中で通常業務・引継ぎ・退去・送別会等々を並行して進めていく必要があり本当に大変でした。
一方で、マレーシアでのゴミ出しは日本と比べると大幅に楽であり、また、日本の公立の小学校への編入手続きも、学校探しから始めたマレーシア渡航時と比べると大幅に楽でした。赴任時と比べて大変だったことと、比較的負担が少なかったことと両方がありましたが、やはり本帰国の準備を無理ない形で進めていくには、タスクの全体像を早めに把握して、できるところから早めに進めていくことが大事なだと思いました。
この記事に記載した私の経験やタスクリストが、少しでもその一助となれば幸いです。
