著者:ひまわり
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こんな方にこの記事が役立ちます
・インター校と日本の学校で、親と学校の関わり方がどう違うのか知りたい方
・インター校への編入や、帰国後の学校生活を控えている方
・帰国後、子どもの学校生活が見えにくいと感じている方
・学校が見えにくいなかで、子どもとの会話をどう作るか悩んでいる方
インター校に編入してまだ日が浅い頃、先生から突然メッセージが届きました。
「今日、⚪︎⚪︎(うちの子)と他の子どもの間でトラブルがありました」
これは大変だ。そう思ったわたしは、翌日学校へ行き、先生に直接話を聞くことにしました。
ところが、行ってみると深刻な話は何もありませんでした。年頃の元気すぎる男の子同士の、よくあるちょっとした衝突。先生も「あれ、何かご用でしたか?」という雰囲気で、こちらが拍子抜けしてしまいました。
日本で「学校から連絡が来た」と聞くと、怪我をした(させた)のか、モノを壊したのか、と思わず身構えてしまいます。でも通っていたインター校では、大事でなくても、先生から学校での様子が気軽に届くのです。
このとき、学校と保護者の「距離感」がインター校と日本の学校とではずいぶん違うのだと実感しました。
わが家の子どもたちは、マレーシアのインター校に約3年間通い、帰国後に日本の公立小学校へ転校しました。この記事では、両方を経験して感じた「親と学校の距離感」の違いを、具体的なエピソードとともにお伝えします。どちらが良いという話ではなく、「こんなに違うんだ」という観察記録として読んでいただければ幸いです。
※ インター校にも米国系・英国系・豪州系など様々であり、本記事はわが家が通っていた学校の体験に基づく一例です。
毎日アプリで届く、学校の様子
通っていたインター校には、学校と保護者をつなぐ専用のアプリがありました。
各クラスの保護者に向けた投稿が毎日のようにあり、その日の活動が写真や動画付きで共有されます。イメージとしては、ちょうどSNSの投稿のような感覚です。
絵を描いた日には、児童一人ひとりが自分の絵を持った写真が投稿されます。スポーツの様子、歌を歌う様子、課外活動の様子。教室の中で子どもがどんな様子で過ごしているのかが、毎日手元に届きました。
そして冒頭のエピソードのように、何かあれば先生からダイレクトメッセージも届きます。「何かあれば」のハードルが、日本の感覚よりずっと低く、連絡が来ること自体が日常の一部であり、特別なことではありませんでした。

親が学校に行く機会の多さ
年間を通して行事が多い
親が参加する行事の数自体が、とても多かったです。
運動会・水泳大会・持久走・旧正月イベント・クリスマスイベント・ハリラヤ(ラマダン明けの祝祭)イベント・イースター・文化イベント・子どもの誕生会・三者面談。マレーシアは多民族国家なので、それぞれの民族に由来する文化行事があり、その多くに保護者も招かれました。
送り迎えの家庭は、ほぼ毎日学校へ
行事以外でも、課外活動の帰りに学校へ迎えに行くなど、学校に足を運ぶ機会は多くありました。
通学はスクールバスか各家庭の送り迎えに分かれますが、送り迎えをしている家庭は、ある意味毎日学校に行っていることになります。学校に親がいる風景が、ごく当たり前のものでした。
誕生会で、親同士がつながっていく
学校に通ううちに、親同士も自然と顔見知りになっていきます。
さらに印象的だったのが、子どもの誕生会の文化です。クラス全員を、親も含めて自宅(コンドミニアムのパーティースペースなど)に招待するご家庭が多くありました。招待する側は、全員分の料理や飲み物(お酒も)、ケーキなど(バルーンアートをするピエロを用意されるご家庭もよくいらっしゃいました。)を準備し、招待された側はプレゼントを持って参加します。
こうした機会を通じて、子ども同士が仲の良いご家庭に限らず、様々な国籍の親同士の関係が築かれていきました。

「見える」と「見えない」で、親子の会話が変わった
学校生活が見えるかどうかは、子どもとの会話の仕方にも影響しました。これは帰国してから気づいたことです。
インター校時代:見たこと・知ったことを話題にできた
編入直後は、親自身も海外に住むのもインター校も初めてで、学校の様子がとにかく気になりました。何をやったのか、どんな教材を使っているのか(教科書がなく、使っている教材も不明でした。)、先生はどんな人か、友達はできたか。
幸い、毎日のようにアプリを通じて学校での様子が送られてくることに加えて、親が学校に行く機会も多いため、子どもが頑張る姿、楽しそうにしている姿、友達と遊ぶ姿を直接(又はアプリで)見ることができました。だから、話題についても、
- 「◯◯くんはどの国から来ているの?」
- 「◯◯先生は、前はどこの国にいたの?」
- 「あれは何ていう遊び?どんなルールなの?」
など、見たことを入り口に、会話が広がっていきました。親が何があったかを把握した状態で、子どもの気持ちを聞くことができました。
日本:質問がどうしても抽象的になる
日本に帰国してからは、学校でどう過ごしているのかが、インター校時代と比べて格段に見えにくくなりました。
親が何があったかを知らない状態で聞くので、質問はどうしても抽象的になります。普段は、「今日はどうだった?学校で何があったの?」という聞き方しかできていません。
さらに、子どもの年齢が上がってきたこともあり、学校での様子を探られたように感じるのか、聞いてもあまり答えてくれなくなりました。「既に出来事について共有されている上で気持ちを聞く」ことと「何も知らずに様子を聞く」ことは、聞かれる子どもにとって答えるハードルが全く異なるのだなと感じました。
いま、わが家で心がけていること
そこで今は、学校そのものよりも、親にも見える活動を会話の入り口にしています。
宿題・習い事・放課後の遊びは、親も取り組む様子を一部直接見ることができ、子ども自身も「親も見ている」と認識しています。そうした学校以外の活動について聞きながら、子どもが体験を通じて何を感じているのかを把握しようとしています。
親同士のつながりについても、帰国直後は初めての土地で知り合いが皆無でした。それでも、子ども同士が仲良くなった家庭とは、少しずつつながりが生まれてきています。インター校時代のような密な関わりとは形が違いますが、わが家なりのペースで関係が広がりつつあります。

まとめ|距離感が変われば、関わり方も変わる
インター校といっても様々な学校があり、「親と学校の距離感」という観点でも、学校ごとの違いは大きいと思います。
通っていたインター校は、保護者向けの情報発信も、保護者が参加するイベントも多く、先生とのやりとりはかなり密でした。誕生会や文化イベントでは、PTA(に似たようなもの)の役員に限らず、保護者全員に主体的な参加が求められました。
また、インター校に通う家庭は国籍も考え方も様々で、私立学校でもあるため、学校として保護者によりオープンであろうとする面もあったのだと思います。保護者会では「もっと学校での様子が分かるように投稿を増やしてほしい」という意見を出す親御さんもいて、そこからアプリへの投稿数が更に増えました(1日数件投稿されることもありました。)。
日本の公立学校とインター校とでは、学校の置かれている環境がそもそも全く異なります。その環境の違いから親と学校との距離感についての違いも生じているのだなと感じました。
距離感が変われば、子どもとのコミュニケーションのしかたも、変わる部分・変えなくてはいけない部分があると感じています。わが家もまだ模索中で、「この方法で解決した」という明確な答えがあるわけではありませんが、この体験記が、同じような境遇にある方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。
帰国後の学校生活については、こちらの記事もあわせてお読みください。

▶ 海外のインター校から日本の小学校への編入|親が感じたギャップ


